「褒めて育てる」。
その通りだと思うと反面、心配もないですか?
「褒めたら子どもが図に乗りそう。」「褒めたら子どもがつけ上がりそう。」そんな心配を感じませんか?
その心配は、「褒める」という言葉の捉え方によって生まれている可能性があります。
つまり、「「褒める」と「甘やかす」を混同していませんか?」ということです。
この記事は、『実践!PEP TALK』(浦上大輔、2019)から学んだことの記録です。 「ペップトーク」はスポーツ映画などでよく見る、監督やコーチが選手を激励するスピーチのことです。 著者はペップトークの日本での普及に非常に尽力されている方で、この本には、様々な場面で使えるペップトークの作り方や、日々のコミュニケーションで使えるペップトークの基本スタンスがとても分かりやすく書かれています。 先生、監督、コーチ、親…誰かを指導することがある全ての人に読んでいただきたい本です!
「褒める」と「甘やかす」の違い
「褒める」は、相手の目標や到達度に応じて、相手が受け取りやすいような具体的な言葉で、存在・行動・結果を承認することです。
相手の心が前向きになるきっかけをつくります。
「甘やかす」は、本来やるべきことをやっていないことを容認することです。
「褒める」と「甘やかす」に分ければ、その違いがよくわかりますね!
「褒める」は、達成したり努力した際に、その結果やプロセスを認めるということです。
褒められた側は、自身でも感じていた達成感を再確認でき、「もっとやろう」「もっと頑張ろう」と前向きな気持ちが生まれます。
一方「甘やかす」は、達成したり到達したりしていないことを許すということです。
甘やかされた側は、「このくらいでOKになるんだ」と感じ、それ以上の努力や行動はしなくなるでしょう。
これが「つけ上がる」「図に乗る」という状態です。
なお、褒められたことで、一時的には嬉しくてテンションが上がってしまったりするお子さんもいるかもしれませんが、それは一時的なことで、「甘やかす」になっていなければ、次の同じような場面でも前向きな行動をとってくれるでしょう。
まとめ
「褒めて育てましょう」とは、何でも許したり、おだてたりすることではありません。
必ずしもテンションをあげて「すごいねぇ」「えらいねぇ」とする必要もありません。
大事なことは、『相手の肯定的な面を捉えて、それを同じく肯定的な言葉で「認めている」と伝えること』です。
このような褒められた経験の一つ一つが積み重なることが、自己肯定感にもつながり、高い自己肯定感が高い意欲を生むという良い循環になっていきます。
「褒める」と「甘やかす」を区別し、お子さんの内からエネルギーが湧いてくることを手助けしましょう☆
この記事は、『実践!PEP TALK』(浦上大輔、2019)から学んだことの記録です。