子育て・育児や対人関係に役立つ心理学のテクニック

「子育て・育児や対人関係に使える!」と感じた心理学のテクニックを整理していきます♪

発達障害について⑤:発達障害の特性を理解するためにしていること

ここまで、「発達障害」、「スペクトラム」、「発達凸凹」と、手を変え品を変えのように『特性の正確な理解が適切な対応への第1歩』ということを主張してきました。

今回は、そのお子さんの特性を理解するために、私が相談を受けた際にお子さんの何に注目しているのかをご説明したいと思います。
 
それは、「その子がどう情報を処理しているか?」です。

情報の入力、理解・判断、遂行の特徴を捉える

私がお子さんの特性を理解するためにしていることは、『そのお子さんは「情報を収集して、それを理解・判断し、それに基づいて遂行する」という過程のどこに苦手さがあるのかを把握する』ということです。

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人は皆、様々な情報を入力し、それを理解したり判断したりして、それに基づいて行動を遂行・実行します。

例えばお子さんがお父さんに「新聞取って。」と言われたら、お子さんはその「新聞取って。」と言われた情報を入力し、「机の上にある新聞を取って、お父さんに渡すんだな。」と理解・判断し、体を動かして新聞を取って渡します。

この例では、情報の入力、入力された情報の理解・判断、遂行の全てが順調だったため、お父さんの手元に新聞が渡りました。

しかし、その過程のどこかに不具合があると、お父さんの手元には新聞は届かないでしょう。

その子がイヤホンをして音楽を聴いていたら、お父さんの言った「新聞取って。」という情報が入力されず、新聞は届きません。

その子が「新聞取って。」を文字通り解釈して、「ただ「新聞を手に取れ」と指示をされた。」と理解・判断したとしたら、その子が新聞を手に取るだけで、お父さんの所には新聞は届きません。

指示をされた時にお子さんがちょうど正座をして座っていて、足が痺れてしまっていたら、やはり新聞はお父さんには届きません。


このように、情報の入力、入力された情報の理解・判断、遂行のどこかに不具合があると、やろうとしていること・やってもらいたいことが上手くいきにくくなります

そして、発達障害を中心とした日常生活を行う上での何らかの配慮が必要なお子さんたちは、その原因が何にせよ、この過程のどこかに苦手さがあります。

特性によって対応が変わる

そのため、この過程のどこにどんな苦手さがあるのかを把握することが、そのお子さんへの適切な対応の第1歩になります。

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上の新聞の例で言えば、お子さんがイヤホンをしていたら、イヤホンを取ってもらってからお願いすればいいでしょう。

文字通りに解釈されてしまったら、「新聞を取って、私の所に持ってきて。」と丁寧にお願いすればいいでしょう。

足が痺れていたら、時間をおいて痺れがなくなってからお願いすればいいでしょう。

このように、どこにどんな苦手さがあるかで、対応が変わります。
「情報の入力、入力された情報の理解・判断、遂行」、この過程のどこにどんな難しさがあるかを把握することは、「その子の苦手な面をきちんと理解し、それを補うための対応をする」ためには不可欠です。

次回以降では、この過程の中でどのような難しさがあるのかをお伝えしていきたいと思います。

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