お子さんの勉強、習い事‥
大人の筋トレやダイエット、ブログもですね‥
習慣にして、それを維持することはとても大変ですよね!
何が行動を習慣化させ、何がその習慣を壊してしまうのか。
それが分かったら対策も取れるかもしれませんよね。
行動の習慣化を支えるために必要な共通点を、博報堂行動デザイン研究所が導き出してくれています☆
この記事は、『行動デザインの教科書』(國田圭作、2016)から学んだことの記録です。 著者は博報堂行動デザイン研究所の所長を務められており、本作からは市場を「モノではなく行動で捉える」というコンセプトの下で研究されたマーケティングについて様々な知識を得ることができます。「ターゲットに商品を買わせる」ためだけでなく、子育てを含む様々な人間関係の中で有用なアイデアの宝庫です☆
行動習慣を支える「支柱」がある
2014年から2015年にかけて、博報堂行動デザイン研究所では、習慣化について「支柱仮説」という仮説を立て、それを実証するための調査が行われたそうです。
支柱仮説とは、
行動習慣には、その行動を支える支柱が存在する。その支柱が弱ったときに、行動習慣を支えきれなくなり、離脱(中止)に至る
というものです。
イメージで表すとこんな感じです。
研究所では調査対象として、続かない代表の「習い事」、種類がありすぎて1つの種類は長く続かない「コーヒー」、当時ブームが落ち着いてきた「ノンシリコン・シャンプー」を選びました。
この3種類について調査したところ、どのジャンルでも習慣化のために重要と評価される要因=『支柱』が見つかったそうです。
支柱1「快感」
1つめは、楽しい・気持ちいい・うれしいなど、「快感」と括られる要因です。
やっぱり、「楽しくなければ続かない」というか、「嫌なことがあったら続かない」というかですね。
そしてこれは、「一般的に快感と感じられること」ではなく、その人の主観のお話ですね。
例えば勉強でも、「解けた、分かった」と面白くなってくれば続くし、「全然わかんない、つまらない」と感じれば続きませんよね。
自身の場合はその行動に楽しさを見出せるか、お子さんが相手の場合には、その行動による楽しさを感じさせられるかがポイントです。
支柱2「近さ/アクセシビリティ」
2つめは、「近さ/アクセシビリティ」です。
これは、「物理的・距離的な近さ」だけではなく、「価格面」や「自分にとって都合がいいか」なども含まれます。
近かったら「行ってみようかな」と思えますし、安かったら「買ってみようかな」と思えますもんね。
言い換えると、「取っ掛かりやすさ」とも言えると思います。
また『行動デザインの教科書』では、「コスト」という考え方でも「アクセシビリティ」を説明しており、3つの支柱の中でも特に重要であるとしています。
遠いところまで行くほうがコストが掛かります。高価なものを買うほうがコストが掛かります。時間が掛かるもののほうがコストが掛かります。
「アクセシビリティ」はトータルコストに反比例する指標であり、支払うべきトータルコストが小さいことが、行動の開始だけでなく、習慣化も支えている。
とのことです。
支柱3「自己効用」
3つめは「自己効用」で、「知識が手に入る」「リフレッシュできる」「筋肉がつく」などの「自分のためになっている」ことや、「自分に合っている」「年齢的にちょうどいい」などの「自己適合感」からなるグループです。
言ってみれば、「今の自分にとって良いもの、意味のあるもの」
とのことです。
「自分のためになっていると感じることができている」という表現もできるかなと思います。
余談ですが、3つの支柱から考えると、ブログを継続していくことって、かなり難しいことですよね。
支柱から考えると、やはり収益化のためのみにやっているブログは続きにくいということになると思います。
「対して興味もないことを、悩みぬいて記事にし、結果アクセスが少ない」となったら、3つの支柱のどれも満たせてませんもんね。
やっぱり、自分の興味のあることを記事にし、「コミュニティが広がった☆」とか「自分の考えの整理になった♪」といった効用感を持つことができる状況に持っていかないと、継続は難しそうですね☆
「カイ(快)・キン(近)・コウ(効)」で課題も見える
『行動デザインの教科書』では、3つの支柱を「カイ(快)・キン(近)・コウ(効)」と語呂良くキーワード化しています。
そして、この3つの支柱の観点から考えることで、ある行動を習慣化するための課題と対策も見えてくると思います。
「カイ(快)」が足りないなら、楽しみながらできるやり方に変えたり、やる場所を雰囲気が良い所に変えたりできるかもしれません。
「キン(近)」が障壁になっているなら、近くの場所に変えたり、簡単なものからやり直したりできるかもしれません。
「コウ(効)」が感じられないなら、記録をつけたり、目に見えるような工夫をした方がいいかもしれません。
このように、3つの支柱の視点は、行動を習慣化させるために足りないものを見つけやすくしてくれると思います。
家での勉強で考えてみる
ここで試しに、「家での勉強をより習慣にするために」ということで、「カイ(快)・キン(近)・コウ(効)」で考えてみましょう♪
「カイ(快)」については、少しでも勉強を楽しくできるための工夫ということになるでしょう。
その点では、ゲーム性を持たせたりという工夫ができるかもしれません。
とりあえず「漫画で分かる・・・」のような本から始めたり、お子さんが小さかったら下の塾パパさんのように絵本を取り入れたりということもできるかもしれません。
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「キン(近)」については、とにかくエネルギーコストを下げる工夫ということになります。
例えば、おやつの横に問題集が置いてあるとか。
前日のうちに鉛筆を削っておいたり机の上を片づけたりということもできるかもしれません。
また、拒否感を軽減するために薄い問題集や、今の実力で問題なく解ける難易度の問題集を用意するということもできるかもしれません。
寒い季節や暑い季節には、勉強する場所の空調を整えておいてあげるといったこともできるかもしれません。
「コウ(効)」については、「どうやって学力がついてきている」と感じさせるかということになるでしょう。
このためには、勉強した日にカレンダーに〇をつけていって、勉強が積み重なっているということを視覚化したりできるかもしれません。
丸つけを一緒にし、できている部分に焦点を当てて褒めるということもできるでしょう。
お子さんが比較的幼い年齢であれば、1ページ終わるごとにスタンプやご褒美シールをつけてあげるということもできるでしょう。
楽しくなるように、やりやすくなるように、ためになるように
「カイ(快)・キン(近)・コウ(効)」で考えるということは、「楽しくなるように、やりやすくなるように、ためになるように」と言い換えることもできると思います。
具体的な習慣化のためのテクニックは、まだまだたくさんあると思いますが、このように1つ考える視点、軸があると、より建設的に対応を考えることができると思います。
*ゆうひさんが具体的なテクニックを紹介してくれています☆
そしてこの「楽しくなるように、やりやすくなるように、ためになるように」という軸。
「ためになるように」は工夫が必要になりそうですが、「楽しく、やりやすいやり方」で取り組むことが習慣化に繋がるなら、そんなに良いことはないですよね!
習慣化のためには、まずは「どれだけ楽しくやれるか」「どれだけやりやすくなるか」から考えることが近道であると言えるでしょう♪
この記事は、『行動デザインの教科書』(國田圭作、2016)から学んだことの記録です。