お子さんを叱るべき場面というのは当然ありますよね。
全てを受け入れて基本的な信頼感を養うべき2歳くらいまでを過ぎれば、ルールを守ったり我慢したりということも必要になり、それができなかった時には「叱る」という導き方をすることもあるでしょう。
「叱る」と「怒る」の違いについては、とてもたくさん記事が出ており、現代の子育てにおいては「怒る」は必要ないということは皆さんお分かりだと思います。
ただ、「叱る」だけを見ても心得ておくべきことがあります。
それは、「明確性」と「一貫性」です。
この記事は、『子どもは「話し方」で9割変わる』(福田健、2009)から学んだことの記録です。 著者の福田健氏は、言語科学研究所の指導部長・理事を歴任された後、株式会社話し方研究所を設立し、数々のセミナーの講師を務められています。 ついつい言ってしまうマズい声掛けや、心温まる理想的な声掛けなどを、事例を交えて軽快に説明されています。 子育てだけでなく、職場で部下と接するときにも有効な知識が満載です☆
念のための「叱る」と「怒る」
「叱る」でネット検索しようとするだけで「叱る 怒る 違い」と出てくる時代なので、詳しくはそのような記事を見ていただければと思いますが、そのような記事で説明してくれている肝となるのは、
「怒る」は、怒る側が一方的に感情をぶつけるだけで、怒る側のためになってしまっている。
「叱る」は、叱られる側をより良い方向に導くための働きかけ。
といったところだと思います。
つまり、これまでこのブログで取り上げてきたような指示の出し方・促し方でお子さんの行動を修正しようと思ったら「叱る」になります。
しかし、「馬鹿野郎!」「何やってるんだ!」といった感情的な声掛けは、「それ、自分がスッキリしたいだけでしょ?自分のためだよね?」ということで、「怒る」は必要ないよねとなっているということです。
なぜ叱るかをきちんと伝える
「明確性」と「一貫性」・・・
ザックリまとめると「はっきりしていて、いつも変わらない」という感じです。
参照している『子どもは「話し方」で9割変わる』の中で、著者の福田健氏は、
「叱る者は、普段から、何をしたら叱るかをはっきり相手に告げておく必要がある。いわば、叱る際の自分の考え、方針のようなものを明確にしておくのである。」
と述べています。
叱るということは、相手に成長を促すコミュニケーション方法の1つであり、叱る側の明確な理念に基づいて実行されます。
叱る側の気分で基準が変わるべきものではありません。
そう考えれば、事前に明確な基準を伝えておき、その基準を一貫して守るということは当然のことなのですが、実際にはなかなか難しいことですよね。
叱る側は、その時の気分や状況で基準を崩しがちではないでしょうか?
しかし、これをやられてしまうと、叱られる側にとっては、「この前のセーフと今回のアウトの違いは何?」と不全感を持つことになってしまうでしょう。
「叱る」というコミュニケーションによって相手との信頼関係を壊さないためにも、叱る際の「明確性」と「一貫性」は大切です。
叱る」の使い方は審判と共通
『子どもは「話し方」で9割変わる』の該当箇所を読んだ際、「スポーツの審判と共通しているな」という感想を持ちました。
スポーツの審判も、事前に明確に定められたルールの下で、一貫性を持ってジャッジしていきます。
そしてルール違反があった時には何らかのペナルティがあります。
だからスポーツとして成立します。
そして選手たちはルールの範囲内で工夫・努力をして観客を魅了するプレーをするわけですね。
子育てにおいても、大枠を外れたら「叱る」という対応を使いながら、お子さんの成長を促していきたいですね。
反対に審判が気分次第で笛を吹いたらどうでしょうか?
試合は大荒れになるでしょう。
やはり、「明確性」と「一貫性」は重要です。
子育てでは、「審判に試合を壊された」という状況を作らないようにしなければなりません。
「明確性」と「一貫性」を意識し、その中でお子さんには思いっきり楽しんでもらいましょう♪
この記事は、『子どもは「話し方」で9割変わる』(福田健、2009)から学んだことの記録です。