「自分も相手も大切にする」。
大切ですよね!
でも、この「自分も相手も大切にする」。
頭では分かっても、「具体的にどうしたらいい?」となりませんか?
ご安心下さい☆
アサーションの考え方に基づいた伝え方のフォーマットがあります!
それは、『DESC法』です♪
この記事は、『アサーション~さわやかな「自己表現」のために~(平木典子、2009)』から学んだことの記録です。
『DESC法』とは?
自分も相手も大切にする『アサーション』という考え方については、コチラの記事でご紹介しています☆
↑の記事でご説明しているのは、
「『アサーション』の考え方に基づいた『アサーティブ』なコミュニケーションのためには、『アサーティブ・マインド』を常に意識しなければなりません」
というようなことです。
『アサー』ばっかりですね…。
ただ、ここまでのことは、概念的というか、心意気みたいなもので、具体的なお話とは言えないものです。
そこで作られているものが、『DESC法』というフォーマットです☆
『DESC法』のフォーマットに則って伝え方を考えれば、自然に『アサーティブ・マインド』を意識した『自分も相手も大切にした』状態になります。
ここで勘違いしてはいけないのは、『DESC法』は「要求が通りやすくなるテクニック」というわけではないということです。
『DESC法』を用いれば、自分も相手も大切にしたコミュニケーションになるので、結果として良好な関係を築くことが出来て、交渉が上手く進むということはあるかもしれませんが、『DESC法』自体に要求が通りやすくなるような要素はありません。
あくまで、「アサーティブ・マインドを意識した伝え方」を作るためのフォーマットと捉えていただければと思います。
DESCは4つのステップの頭文字☆
D:Describe
DはDescribeで、「状況を客観的に描写する」です。
状況や相手の行動を描写します。
この時、相手の意図や自分の気持ちは含めません。
具体的で客観的に表現できることを述べます。
E:Explain
EはExplainで、「自分の気持ちを説明する」です。
Dに対する、自分の主観的な気もちを述べます。
感情的にならず、正確に、建設的に説明しなければなりません。
S:Specify
SはSpecifyで、「提案する」です。
相手に望む行動・解決案・妥協案などを提案します。
具体的で現実的な、小さな行動を明確に述べる必要があります。
C:Choose
CはChooseで、「代案を述べる・選択する」です。
相手の反応が「Yes」と「No」のそれぞれの場合に対して、次にどうするのかの選択を示します。
特に、「No」の場合にどうするかを準備しておくことが大切です。
DESCに当てはめて、台本を作ってみよう☆
最終的には、「話し出したらDESC法に基づいた言い方になってた♪」となることが理想ですが、最初からそうなることは難しいでしょう。
まずは、誰かに伝えなくてはいけないことがあったら、4つのDESCの窓のような枠を埋めながら考えていくと良いと思います。
下は、「友達に貸した本が返ってこない」という例です。
そして、表に基づいてセリフを作ると、
- D:3週間前に貸した本のことだけど、1週間という約束だったけどまだ返してもらってないよね?
- E:もう1回読みたいと思うから、
- S:明日本を返してくれない?
のようになります。
さらに、Cの部分は相手次第で変わります。
相手が<あぁ、ごめんね!明日必ず持ってくるね!>
といった答えだったら、「ありがとう。」と伝えてやり取り終了で良いでしょう♪
一方、<忙しくてまだ読み終わっていないんだ。もう少し貸してくれない?>
といった答えだったら、<じゃぁ、来週には返してね。>といった歩み寄りが必要かもしれません。
DESC法で、自分も相手も大切にしたコミュニケーションを♪
DESC法は、自分も相手も大切にしたアサーティブなコミュニケーションの具体的な方法を示してくれます。
DESC法は、字で見るとなんだかアメリカのホームドラマのような表現になっていますが、聴けばそんなに違和感を感じることはないと思います。
DESC法は、『事実⇒気持ち・考え⇒提案』という表現方法です。
まずDで状況を把握することで、感情と事実を切り離して考えることが出来ており、その後冷静な表現をすることができます。
また相手にとっても、「事実と考えを明確に伝えられた上で提案される」ということになるので、とても理解しやすいと思います。
極端に言うと、DESC法に当てはめると、『アサーティブ・マインド』を知らなかったとしても、自然に『アサーティブ・マインド』に働きかけることが出来ると思います。
誰かと交渉・提案をする際には常に意識し、「自然にDESC法の掛け働きかけ方になってた」という所まで行きたいですね☆
この記事は、『アサーション~さわやかな「自己表現」のために~(平木典子、2009)』から学んだことの記録です。