テレビ、ゲーム、マンガ…家の中にはお子さんの動きを鈍くするものが一杯ですよね。
しかし、そんな誘惑に溢れる家の中でも、お子さんにすべきことをやってもらうためのチャンスはあります☆
キーワードは、「ついでに」です♪
この記事は、『行動デザインの教科書』(國田圭作、2016)から学んだことの記録です。 著者は博報堂行動デザイン研究所の所長を務められており、本作からは市場を「モノではなく行動で捉える」というコンセプトの下で研究されたマーケティングについて様々な知識を得ることができます。「ターゲットに商品を買わせる」ためだけでなく、子育てを含む様々な人間関係の中で有用なアイデアの宝庫です☆
人は「あなたが思っているほど」動かない
参照している『行動デザイン教科書』の中で、「新商品が思ったよりも売れない」ということについて、次のような説明があります。
そもそも人は「動かない」、つまり今とっている行動を変えたくないのです。
今やっている行動を止めて新しい行動を始めることは、今の行動をそのまま続けることに比べてはるかに大きなエネルギーコストを必要とするからです。
確かに、新商品の歯磨き粉とかが発売されても、今使っているものに特段不満がないのならば、あえて変えようとはしないことが多いですよね。
買うという行動以外でも、一度ゴロンと横になってしまったら、なかなか起き上がれないですし、朝も布団からは出られません。
人以外でも、車でも自転車でもトロッコでも、なんでも動き出す時が一番エネルギーを使ってますよね。
そう考えたら、「必要だとは思っているけど別にやりたいわけではない」というような、宿題や片付けやお手伝いといった新しい行動をお子さんにやってもらうということは、かなり大変なことですね!
動き出したときに「ついでに」やってもらおう♪
「今やっている行動を止めて新しい行動を始める」ということは、「ゼロから動き出す」ということです。
これが大きなエネルギーコストを必要とするならば、何か動いているときに「ついでに」やってもらうという形にもっていけると良いでしょう。
『行動デザインの教科書』では、
「ついでに」という誘いかけに効果があるのは、ゼロから新しい行動を起動させるよりも、既存の運動の「途中」に入り込む方が容易(エネルギー消費量が低い)だから
と説明があります。
というとは、すべきことは、やって欲しい行動に繋がるような行動、つまり「ついでにチャンス」を逃さないということです。
おやつの袋を捨てたときに、
「ついでに部屋も片付けちゃって」とか、
夕食のあとで歯磨きもしているときに、
「ついでにそのままお風呂も入っちゃえば?」
といった感じですね。
ゼロから行動してもらうより、「いいよ。」となりそうですよね♪
「ついでにチャンス」を逃さない!
「ゼロから動き出してもらうのは大変。
だから動いている「ついでに」やって欲しいこともやってもらおう」ということですね。
そのためには、「ついでにチャンス」を逃さないようにしなければなりません。
その点では、今まで「それじゃなくてさ…」「そんなことしてる暇があったら…」と否定していた行動の中にも、「ついでにチャンス」は隠れているかもしれません。
例えばお子さんが机で漫画を読んでいる場面などは、
「漫画なんて読んでないで…」と言いたくなるところですが、
「机に座ってるついでに宿題もやっちゃえば?」と働きかけることもできそうです。
「ついでに」を上手に組み込むことができると、否定的な言葉も不要になり、親も子も少ない負担ですべきことを終えることができるでしょう♪
この記事は、『行動デザインの教科書』(國田圭作、2016)から学んだことの記録です。