片付け、お風呂、歯磨き‥
楽しいことより先にやっておいて欲しいことはたくさんありますよね?
でも、当然子どもはやりたいことからやり出します。
そんな時に、ちょっとした工夫でお子さんに「それなら急いでやらなきゃ!」と思わせるテクニックがあります☆
キーワードは、『希少性の原理』です♪
この記事は、『心を上手に操作する方法』(トルステン・ハーフェナー、2012)から学んだことの記録です。 『心を上手に透視する方法』の続編です。タイトルは刺激的ですが、相手を操作するためにはその人との良好な関係作りが非常に重要なため、子育てや人間関係の中で有用なコミュニケーションのための方法についてのヒントも数多く含まれています♪
『希少性の原理』とは?
『希少性の原理』とは、「獲得することが難しいと思えば思うほど、それが一層魅力的に見える」ということです。
「珍しいもの、レアなものはよく見える」ということですね。
そして、人は「希少だ!」と感じるとそれを手に入れる・達成するために動きやすくなります。
参照している『心を上手に操作する』の著者トルステン・ハーフェナーは、『希少性の原理』についての2つのエピソードを紹介しています。
1つめは自身のショーの場面で、「6人前に出てきてください」と頼んでも皆恥ずかしがって出てこないが、「ここにいる全員にはご協力していただくことはできません。でも次の演目では6名の方にご参加いただけます。」と伝えると、観客は「希少だ!」と感じ、こぞって立候補するということです。
もう1つは、1975年に行われたクッキーの値段を推測させる実験です。1つのグループにはクッキーをお皿に山盛りで渡し、もう1つのグループにはお皿に2枚だけ乗せて渡した所、2枚だけ出されたグループの方がクッキーをより高価だと推測しました。
これらのエピソードからも、人はある対象に希少性を感じると、その対象をより魅力的に感じ、それを手に入れようと動きやすいということがわかります。
希少性の原理を利用して「急いでやらなきゃ!」と思ってもらおう☆
この人間がどうしても動いてしまう希少性は、当然子どもにも有効です。
ただ、セールスマンが何かを買わせようとするのであれば、いろいろな手段で希少性を煽ってもいいと思いますが、お子さんを対象にした時には、ただ「物で釣る」のようになってしまったら、それは不適切です。
「これをしたらレアなカードが‥」とか、
「これをしたらいつもより10分多くゲームを‥」なんてやったら子どもは絶対動きます。
しかし、このようなやり方は、目に見えるご褒美がないと動かない子どもを作ってしまう可能性があるでしょう。
そのため、お子さんに対して希少性の原理を応用する時には、「子どもが思わず急いでやってしまうドキドキするような仕掛け」のようなスタンスを忘れないようにしてください。
例えば、ただ「10.9.8.」とカウントダウンするだけで、子どもたちはキャッキャしながら急いでくれたりしますよね。
これも希少性の原理が作用しています。
いつもは親がやっている家事を、「今日は特別に、◯◯君に任せようと思います!」なんて、お願いしたら、責任感マックスで全うしようとするかもしれませんね♪
できたら思いっきり褒めてあげてください。
「食べた後すぐに歯を磨いたら、虫歯菌へのダメージがすごいんだよ!」と声を掛けたら、ゲームが好きな子なら大ダメージを与えるためにすぐに歯磨きしだすかもしれません☆
まとめ
「物で釣る」のようにならないようにすると、お子さんに対してオールマイティに使えるテクニックではないかもしれません。
しかし、上記の例のようにうまく利用できると、希少性の原理はドキドキ感に繋がり、お子さんも楽しくすべきことが実行できるかもしれません。
お子さんに単純に指示を出して嫌がられたら、お互いにいい気分はしないですよね。
希少性の原理は、そんな時にスパイスのように機能する可能性を秘めているでしょう☆
この記事は、『心を上手に操作する方法』(トルステン・ハーフェナー、2012)から学んだことの記録です。