「嫌だなぁ…」
「なんかモヤモヤするなぁ…」
そんな気持ちになることは誰でもありますよね?
そんな「嫌な気持ち」は、もう少ししっかり分類することで、整理が進んでスッキリすることがあります♪
嫌な3種類の気持ちをしっかり分類する
しっかり分類すべき「嫌な気持ち」は、『怒り・悲しみ・不安』です。
この3種類を、「色の3原色」のように考えると分かりやすいと思います。
「怒り・悲しみ・不安」。
この3つが組み合わさると、寂しい・虚しい・恥ずかしいなど色々な「嫌な気持ち」になります。
これらの「嫌な気持ち」は、幼少期から良くない気持ちとして教え込まれているので、口に出す機会が乏しく、言語化することが苦手だったり、できなくなっている方が多いです。
今感じているモヤモヤが、怒りなのか、不安なのか、悲しみなのか。
それが分かることで、「そうか、私はこのことを不安に思っていたのか!」と整理され、不安の軽減に繋がっていくということが起きたりします。
感情のお話に限ったことではありませんが、人間は不確かなものが非常に苦手です。
人間も動物であり、動物の1番の目的は生き残り種を残すことであるため、こんなに安全な現代でも「不確かな所には死の危険があるかも知れない」と人間の動物の部分が考えてしまうそうです。
そのため、不確かなことがはっきりするだけで「嫌な気持ち」が軽減することもあります。
「怒り」と「不安」は混同しやすい
この分類で、「悲しみ」は比較的分かりやすいと思います。
反面、「怒り」と「不安」は混同しやすいです。
カウンセリングの場面でも、この2つの感情の整理に焦点が当たることがしばしばあります。
例えばこのような状況です。
義理の母が脳梗塞で倒れたことがきっかけで、夫から義理の両親との同居の提案をされた女性です。
夫は長男で、自分の実家にはすでに弟夫婦が入っている。
義理の両親との関係は悪くなく、状況的にやむを得ないので了承したんですが、それ以来、夫に対してイライラしやすくなり、職場でも後輩にキツく当たってしまっています。
この女性とイライラについて丁寧に話をしていくと、当初は夫への文句ばかりを言っていた女性から、同居するに当たっての心配事が聞かれるようになりました。
そして、「夫に対して怒っていると思っていましたが、不安だったんです!」と気づき、自身の不安について夫に素直に伝えることができたところから好転していきました。
とか。(完全に作り話です)
またこの架空のケースは、「不安」と「怒り」を入れ替えても話が通じると思います。
「不安で不安で仕方がありませんでしたが、実は私に話す前に義両親と話をつけていた夫に対して怒っていたんです」といった感じで。
このように「怒り」と「不安」は混同されやすいです。
そのため、「怒っているときには不安を探る」、「不安を感じているときには怒りを探る」ということが大切です。
そして、本当に自分が抱えている感情に気づくことができると、それだけでスッキリすることが多いし、そこから対策を考えることもしやすくなるでしょう。
相手に声を掛ける時にも有効!
相手が抱えている「嫌な気持ち」=「不快な感情」の正体が何なのかということを把握し、それに基づいて声を掛けることが出来たら、相手の不快感をかなり和らげてあげることもできると思います。
例えば、上司から仕事を振られてイライラしている同僚がいるとします。
イライラを受けて「急に振られて嫌になっちゃうね」と返すことは悪くはないですが、この同僚がもし、振られた仕事が不慣れな業務で不安を抱えているとしたら、「大丈夫。〇〇のようにやっていけばすぐに終わるよ♬」と伝えてあげれば、不安が解消して劇的に穏やかになるかもしれません。
ちなみに、カリカリしていたり細かく管理したがる上司なんかは、「怒りのように見えて不安がある」というパターンなことが多そうですね。
他にも、おもちゃを取られて相手を突き飛ばしてしまった幼児がいるとします。
「嫌だったねぇ(怒り?)」と声を掛ける場面だと思いますが、もしこの子がびっくりして咄嗟に手が出てしまっただけであったとしたら、「びっくりしたねぇ(不安)」の方が「分かってもらえた」と感じてもらえるでしょう。
パッと見ただけでは、「真の不快な感情が何なのか?」を把握することは正直難しいですが、ハマった時の効果を考えると、「この人の真の不快感情は・・・」と考えることが意識できると良いと思います。
まとめ
嫌な気持ち、不快な感情を持った時、その感情が「怒り・悲しみ・不安」のどれなのかをしっかり分類できると、それだけで整理がついてスッキリすることもあるでしょうし、具体的な対応策・解決策にも繋がりやすくなります。
「嫌だなぁ…」
「モヤモヤする…」
「しっくりこない…」など、
不快な気もちを感じた時には、「真の不快な感情」に注目してみてください☆
*「自分の気持ちと向き合う」という面が出ますので、ツラい中で無理にすることではないと思います。そんな時には、信頼できる方やプロに頼り、気もちを素直に語るところから始めていただければと思います。