親と子、夫と妻、上司と部下、友人同士、同僚同士・・・。
人は1日の生活の中で何回も誰かに自分の意見を伝えながら生活しています。
そして、意見されたこちらがなんだか暖かい気持ちになったり、思わず要求にこたえてあげたくなるような人がいます。
反対に、意見を言われたときに、冷たかったり高圧的に感じる人もいます。
この違いはどこから来るのでしょうか?
相手に良い印象を与えている人は「I(アイ) メッセージ」という伝え方になっていることが多いと思います。
「I(アイ) メッセージ」はコミュニケーションのテクニックとしてとても有名だと思いますが、さすが有名なだけのことはあって、とても効果的です♪
「I=私」を主語にした表現方法
「I(アイ) メッセージ」は、「I=私は」を主語にする伝え方です。
主語が「私」なので、何かを伝えても、あくまで「私はこう思う」という自分の気持ちを述べているだけになります。
そのため、相手を責めている印象になりにくいというメリットがあります。
反対に、「You=あなたは」が主語になっている伝え方は「You(ユー) メッセージ」です。
主語が「あなた」になると、ダイレクトに指示を出されているような印象が強くなります。
そうすると、人はコントロールされることは嫌いなので、反発したくなってしまいます。
相手に良い印象を与え、反発もされにくくなるのなら、どう考えても「I(アイ) メッセージ」を使うべきですね♪
英語で考えた方が分かりやすい
なお、日本語は主語が省略されても意味が通じてしまいやすい言語です。
そのため、私が研修講師として「I(アイ) メッセージ」について説明する際には、英語も出して説明しています。
「You should ~」を、「 I think ~」に変換するというイメージです。
例えば、ご家庭でありがちなトイレの便座問題。
「使った後は、便座を下げといてよ!」
これは、「You should ~」タイプの伝え方ですよね。
主語を出すと、「あなたは、便座を下げるべきだ」となると思います。
これが、「使った後は便座を下げておいて欲しいの。」となったらどうでしょうか?
これは、「 I think ~」タイプですね。
主語を出すと、「私は、便座を下げておいて欲しい」となります。
「You should ~」タイプの方が、反抗したくなりませんか?
「 I think ~」タイプの方が、「あぁ、そうか。次からそうするよ。」と言えそうではありませんか?
相談を受けた場面でも「I(アイ) メッセージ」で
相談の場面では、「元気出せよ」や「頑張って」などと声を掛けがちだと思います。
しかしこれは、「あなたは元気を出すべきだ」「あなたは頑張るべきだ」という「You」が主語の表現と言えます。
そのため、良かれと思って励ましているのに、「うるせぇよ」「人の気持ちも知らないで」のような反発を招きやすいかもしれません。
これが、「(私は)あなたのことを心配しています」や「(私は)お手伝いできることがあれば協力したいと思っています」となると、ずいぶん優しい働きかけになりますよね♪
これが「I(アイ) メッセージ」の効果です。
「I(アイ) メッセージ」についての知識があり、意識できていれば、何か伝えようと思った時に主語を「私」に変換することができると思います。
「 I think ~」になってるかな?
「You should ~」になっていないかな?
ということは、良好なコミュニケーションのためには常に意識すると良いでしょう☆